2008年 03月 15日
それでもボクはやってない
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いやはや、なんと書いていいものやら…というのが正直な感想。そうです、テレビで放送があったのをやっと観ました。普通に「怖いなぁ」とか「加瀬くんカッコイイ!」とか書いておけば無難なのだろうけど無難って性に合わないのです(笑)公開された時のプロモーションで周防監督のこだわりっぷりを聞いて観に行きたいとすら思っていた作品だったのですが、観に行かなくて正解だったなぁと思いました。つまりは、楽しくないということ。そんなことを承知で観るべきなのは解っているのですがどうしても映画オタク(自称)としては作品にエンターテイメント性を求めてしまうのです。この作品は、観て『楽しかった~』と言える作品ではなく(当たり前ですが)、口直しならぬ目直しにもう一本明るい作品を観たいなぁなんて思ってしまうものでした。ただ、その点を除いたらあとは全く文句のつけようがありません。展開のわかり易さ、主人公や取り巻く人々の感情描写、リアリティなどがもう凄くて凄くて感心しっぱなしでした。非常にマイナスなタイトルで難しい問題をリアルに扱っていながら後味がそれほど悪くないなんて凄過ぎです。もしこの映画に自分なりのキャッチコピーを付けるとするなら「フィクションなのにドキュメンタリー」かなぁと。ドキュメント番組のドラマ部分をナレーションなくして映像を綺麗にしたようなものと捉えました。じゃあテレビ番組でいいじゃん?というのも思ったのですが、この映画を公開することでこういう問題に大きなスポットが当たったということ、テレビ番組よりも大きな影響力があるということが功労なのかもしれません。硫黄島からの手紙を観た時も、関連して放送されたドキュメント番組の方を観ておくべきだったなぁと思ってしまったぐらい(映画がちょっとイマイチで。映画を観る時って事前情報を避けるタイプなのでドキュメント番組は見逃していたのです)なのですが、映画が作られて話題にならなければドキュメント番組も埋もれてしまったのかもしれないと考えると凄いなぁと思います。そういえば加瀬くん繋がりの2作ですね。繊細な演技とても好きです。シンプルな顔立ちも(笑)これから注目して観てみようと思わされました。出演者では瀬戸さんに注目して観るとドラマチックで少し面白味が増すかもしれません。今まで持っていたイメージを覆してくれた小日向さんの好演も素敵でした。『とりあえず』観ておいて損はないと思うけど特にお奨めもしない、そんな作品でした。この作品が扱っているテーマについてどう思ったかとかは非常に個人的な問題なので控えます。そういう感想を書いてる人は多いけど。ただ1つ言えることは、自分が犯罪に巻き込まれないように極力注意したいということ。益々電車から足が遠のくR2-D2でした^^;
by r2-d2_starwars
| 2008-03-15 19:26
| 映画